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ニュースリリース

資産の時価会計で企業評価↑UP

2016年9月15日付(物流ニッポン)

市場価格で賠償請求 「やられ損」を回避 事故被害車両

 交通事故で被害を受けたトラックについて、事故前の市場価格で損害賠償を請求し、裁判で認められた。日本中古トラック査定協会(大野弘人理事長)によると、こんな例が増えている。もらい事故による「やられ損」を回避する方法として、運送会社の注目を集めそうだ。

 

 もらい事故で自社トラックが損傷を受けたある運送事業者。修理代の見積もりは300万円だった。一方、保険会社に連絡したところ、「トラックの税務上の簿価はゼロ円。払えるのは見舞金70万円だけ」と言われた。

 

 運送業者は修理を諦めかけた。ところが、日本中古トラック査定協会では、現状復帰後(事故で損傷を受ける前の状態)のトラックの市場価格は250万円となり、現状復帰後の買い取り保証付き査定証も発行された。

 

裁判では、この第三者による査定が被害額の根拠として認められ、運送業者は250万円の賠償額を得ることができたという。

 

 日本中古トラック査定協会は、動産査定の中でもトラックに特化した一般財団法人。トラックの正しい価値を査定することで、運送事業者の財務諸表の内容改善を図り、金融機関の正当な評価と経営健全化につなげることを目的としている。

 

査定証が裁判で被害額の根拠として採用されたケースは既に十数件あり、事故の係争でもその役割が期待される。

(吉田英行)

市場価格で賠償請求 「やられ損」を回避 事故被害車両